生徒の書く「ひらがな」について [日本語教育(オーストラリア)]

オーストラリアではもうすぐ4学期が終わります。
こちらの中学・高校は4学期制で
1年は2月始まりの12月終わりです。
学期が終わるということは…
教師にとっては採点という大きな仕事の山を迎えます。
テストをした分だけテストを採点しなければなりません。
勿論アシスタントの私も採点作業をしています。

採点をしていると、
生徒の弱点が段々見えてきます。
誰も正解者がいない問題をみると…
この単語覚えるのが難しかったのかなと考え込んでしまいます。
また日本人からはこんな間違いするのかと
思うようなこともあります。

とても驚いたのは初級の生徒の間違いです。
彼らの単語テストを採点していたのですが、
書かれた平仮名が、なぜか楷書体のような自体でした。
なぜ?と思い、色々原因を考えてテスト用に作ったプリントを見たところ
そのプリントの活字は明朝体でした。
!!!
これで、生徒がなぜ間違えるのかわかりました。
生徒は、明朝体を全くそのまままねていたのです。
明朝体は確かに楷書体のような字体ですので
生徒の字も筆で書いたような達筆な字体になってしまのです。

日本語の字体というのは考えてみるとかなり色々な種類がありますね。
日本の街中での看板や広告・ポスターなどを見てみると
よくわかります。
私たち日本人はどの字体で書かれていても同じ字だという認識が出来ますが
ネィティブ以外の人にとって、
字体の認識は相当きついようです。

初級の生徒は、まず文字を正しく書くことに集中しているため
書かれた文字を写すことに必死になります。
結果文字を読むとか認識・識別するということが
後回しになってしまっています。
なので明朝体で書かれている文字も、
左から右へ移しただけの文字になってしまっているのです。

まずは正しい字を書くことが大事ですので、
担当の先生にプリントをゴシック体で作ってもらいました。
ゴシック体は、私たちが書いている文字に近いので
まねしても大丈夫です。

小さな努力ですが、こういうことを潰していくことが
生徒にとってより日本語を学びたいと思わせる方法なのだと思います。
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