映画から見える異文化理解 [日本語教育(オーストラリア)]

学校では、全てのテストが終わり
後は学期が終わるのを待つだけになりました。

授業でも何かを勉強することはなく、
生徒たちと日本の映画を見ました。
見た映画は『オオカミこどもの雨と雪』です。

生徒の反応からお話すると
賛否両論ある映画でした。

ストーリーは狼男と人間の女性が結婚し、
半分人間で半分オオカミの兄弟の成長を描いています。

狼男という発想がオーストラリア人にとっては
ちょっと笑いを誘う面白さみたいで、
人間からオオカミに変わるシーンで一笑い。
この笑いが何なのか私にはよくわかりませんでした。

担当の先生と話をしていると
半身人間で半身動物という発想が、彼らにとって異質ということだそうです。
また、この種の生物を元にした西洋のお話では
基本孤独に生きている設定のため
結婚して子供が出来る展開に
違和感を持っているのではないかということでした。

日本には動物と共存するとか動物の化身が沢山出てくる昔話が
沢山あり、あまりこういうストーリーに
違和感を持つ人は少ないと思います。

日本人としては、普通に思っている映画でも
文化的な背景が結構出ているのだなと思いました。

逆に私たち日本人が外国映画を見る時
映画の作られた国の文化や生活を気にしているのでしょうか。

個人的にはハリウッド映画を見ていると
そんなに異文化を感じません。
逆に私の好きなフランス映画は、好きな人もいれば
嫌いな人もいます。
これは文化への許容範囲をしめしているのではないでしょうか。
勿論個人的な好みもあると思いますが。

ただ映画を見るという行為ひとつですが、
生徒にとっては、大きな異文化体験のインパクトだったようです。
どう感じたかはそれぞれですが、
良くも悪くもそれが日本文化の一部分です。
自分の感じたことをしっかりと受けとめて
自分が他者(外国人に限らず)と関わる時の異文化理解に
活かしてくれればと思います。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。